Japanese
English
実践講座 スポーツ外傷後のリハビリテーション
4.再発の予防
Prevention of re-injury.
栗山 節郎
1
,
山本 譲
1
,
川島 敏生
2
,
森 秀夫
3
,
大見 頼一
3
Setsuro Kuriyama
1
,
Yuzuru Yamamoto
1
,
Toshio Kawashima
2
,
Hideo Mori
3
,
Yorikazu Ohomi
3
1日本鋼管病院整形外科
2日本鋼管病院リハビリテーション科
3スポーツセラピー森
1Department of Orthopaedics, Nihon-kokan Hospital
2Department of Rehabilitation, Nihon-kokan Hospital
3Sports Therapy Mori
キーワード:
外傷再発予防
,
装具
,
筋力強化
,
フットワークトレーニング
,
神経巧緻性訓練
,
下肢アラインメント
Keyword:
外傷再発予防
,
装具
,
筋力強化
,
フットワークトレーニング
,
神経巧緻性訓練
,
下肢アラインメント
pp.737-741
発行日 2001年8月10日
Published Date 2001/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109557
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はじめに
スポーツ外傷の治療後に同じスポーツに復帰した時には,同じ外傷を再発する可能性が高い.同じスポーツでは,受傷時と同じ動作を繰り返し行うが,罹患部の生物学的強度が完全には回復しておらず,さらに安静によって患部の筋力や柔軟性だけでなく協調性などの神経調整能力も低下していることなどが再受傷原因と考えられる.さらに,女性では,前十字靱帯損傷や膝蓋骨脱臼などの膝外傷が多いが,その背景には,「下肢の骨配列異常(mal-alignment)」などの軽度ではあるが先天的な欠点が間接的原因であることが多い1,2).これらでは靱帯損傷などの外傷そのものは治療できても,先天的欠点までは治療と矯正ができないために,これに起因した再受傷をスポーツ復帰後にする可能性が高い.
この論文ではスポーツ外傷として最も多い膝関節外傷,とくにスポーツ復帰に問題が多い膝前十字靭帯損傷を中心に解説する.
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