Japanese
English
短報
脳卒中の障害状態についての効用値測定に関する再現性の検討―評価尺度法と時間得失法での比較
Analysis of the test-retest reliability of measuring the utility for various functional outcomes after stroke: Comparison of rating scale and time trade-off techniques.
能登 真一
1,2
,
柳 久子
3
,
戸村 成男
3
,
二木 淑子
4
Shinichi Noto
1,2
,
Hisako Yanagi
3
,
Shigeo Tomura
3
,
Toshiko Futaki
4
1筑波大学医科学研究科
2新潟医療福祉大学作業療法学科
3筑波大学社会医学系
4昭和大学医療短期大学作業療法学科
1Graduate School of Medical Science, University of Tsukuba
3Institute of Community Medicine, University of Tsukuba
4Department of Occupational Therapy, Showa University College of Medical Sciences
キーワード:
脳卒中
,
QALY
,
効用値
,
評価尺度法
,
時間得失法
Keyword:
脳卒中
,
QALY
,
効用値
,
評価尺度法
,
時間得失法
pp.357-360
発行日 2001年4月10日
Published Date 2001/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109468
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年,根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine;EBM)の広がりにより,医療の分野においても経済的評価の研究が盛んである.なかでも,費用効用分析は,ある医療技術の効果として,生活の質こそが重要な結果である場合にその分析が有効であると言われている1).費用効用分析で用いられる効用は一般に,質を調整した生存年(Quality-Adjusted Life Years;QALY)で表される.QALYはある健康状態について,完全に健康な状態を1,死亡を0とする尺度で効用値を数量化し,それに生存年を乗して求められる.
リハビリテーションで多く関わる脳卒中はさまざまな障害状態を残存させるため,その効用値は障害状態ごとに求められなければならない.今回われわれは,脳卒中のさまざまな障害状態について,一般によく用いられている評価尺度法と時間得失法2)で効用値を求め,その再テストを行うことにより効用値の再現性の検討を行った.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.