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特集 意識障害とリハビリテーション医学
3 意識障害における脳刺激療法の効果
Effects of Therapeutic Brain Stimulation on Disorders of Consciousness
小金丸 聡子
1
Satoko Koganemaru
1
1獨協医科大学医学部生理学(生体情報)講座
キーワード:
遷延性意識障害
,
非侵襲的脳刺激
,
深部脳刺激
Keyword:
遷延性意識障害
,
非侵襲的脳刺激
,
深部脳刺激
pp.15-22
発行日 2020年1月17日
Published Date 2020/1/17
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要旨 遷延性意識障害における脳刺激療法は,半世紀前の深部脳刺激の報告をはじめとし,近年では非侵襲的脳刺激の報告が増加している.非侵襲的脳刺激では,最小意識状態において,左背外側前頭前野への経頭蓋直流電流刺激の有効性が報告されており,エビデンスレベルも高い.一方,遷延性植物状態/無反応覚醒症候群においては,非侵襲的脳刺激の効果は今のところ限られている.深部脳刺激は遷延性植物状態/無反応覚醒症候群を含む意識障害において一定程度の割合で回復が認められている.脳刺激療法は,意識レベルを適切に評価したうえで,適応を見極めながら,意識障害リハビリテーション医療において進めていくべき治療法の1つと考えられる.
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