Japanese
English
特集 下肢骨関節症の最近の治療
変形性膝関節症に対する装具療法
Using orthosis for the treatment of the medial gonarthrosis.
中嶋 耕平
1
,
平岡 久忠
1
Kouhei Nakajima
1
,
Hisatada Hiraoka
1
1東京大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The University of Tokyo
キーワード:
内側型変形性膝関節症
,
装具療法
,
足底挿板
,
アーチサポート
,
外側楔状足底挿板
Keyword:
内側型変形性膝関節症
,
装具療法
,
足底挿板
,
アーチサポート
,
外側楔状足底挿板
pp.233-238
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109440
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はじめに
変形性膝関節症(膝OA)は,生体の退行性変化に伴う代表的な慢性進行性疾患であると言える.高齢化社会の発展に伴い,本疾患患者数の増加が予想され,わが国でも年間約90万人の患者が発生しているとの報告もある1).現在では総患者数は500万人に及ぶとされ,その治療に対する需要はますます増大している.
本疾患の治療は,大別して,手術的治療と保存的治療とに分けられるが,発症要因や病態の進行における危険因子は複雑であり,治療方法やその種類,適応は多彩である(図1).
保存的治療には薬物療法,装具療法,運動療法,物理療法などがあげられるが,装具療法は運動療法と並んで医療経済上,より有用な治療法であると考えられる.
本稿では,膝OAに対する装具療法として,特に足底挿板を用いた治療法を中心に,その作用機序,治療成績を含めて検討,考察する.
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