Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける精神科的対応
痴呆症状への対応
Rehabilitation and Care for Demented Patient.
下村 辰雄
1
Tatsuo Shimomura
1
1秋田県立リハビリテーション・精神医療センターリハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Akita Prefectural Rehabilitation and Psychiatric Center
キーワード:
痴呆
,
ケア
,
ADL
,
QOL
Keyword:
痴呆
,
ケア
,
ADL
,
QOL
pp.1027-1032
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109352
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
痴呆患者に対するリハビリテーションの目標は,痴呆により自己判断が難しくなり,自立した社会生活も困難になっていく患者の生活の質QOL(Quality of life)をどのように考え,いかに向上させるか,また患者の人権をどのように考え,いかに確保していくかであり,そのためには多岐にわたる包括的なアプローチを考慮しつつ,QOLの向上をめざすことが大事である.
痴呆患者のリハビリテーションを実施する場合には,常に何を目標にリハビリテーションを実施するのかを考慮しておく必要がある.評価する主要な領域は,1)認知機能,2)行動障害・精神症状・感情障害など,3)日常生活活動,4)家族の負担,5)介護資源の利用,6)生活の質および患者・家族の満足感などで,痴呆患者のリハビリテーションはいずれかの側面の改善や増悪の穏徐化を目標に行われるべきである.
本稿では一般的な痴呆患者のリハビリテーションとケアに関してのアプローチについて概略する.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.