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特集 職業リハビリテーションの近未来―多様な就労の場を目指して
豊かな福祉的就労の場づくりを目指して―精神障害者小規模作業所「パイ焼き窯」の試み
Toward the Establishment of the Employment for the Mental Health.
西谷 久美子
1
Kumiko Nishiya
1
1パイ焼き窯
1Paiyakigama
キーワード:
福祉的就労
,
模擬職場
,
援助付き自立
,
自己実現
Keyword:
福祉的就労
,
模擬職場
,
援助付き自立
,
自己実現
pp.631-636
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109267
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はじめに
精神障害者小規模作業所の歴史は浅く,殊に職業リハビリテーションにおける実践は試行錯誤の段階にあるようだ.1993年,本誌において藤井氏1)より,「……実践や活動内容の理論化・体系化となると不十分な状況にあり,この点が最大の実践的課題となる」と論じられ,近年においては店舗経営・メンバースタッフ制・就職模擬面接など多様なアプローチが試みられてはいるが,未だ7年前の課題を達成するには至っていない.
「パイ焼き窯」は福祉的就労型作業所として6年前に設立された.「いつの日か就職して自立したい」と願う精神障害者が,仲間や職員と支え合いながら,今持てる力を出し育て自己実現めざして活動し,地域生活を営む一拠点である.他の多くの作業所同様,ひとつの実験的試みに過ぎない「パイ焼き窯」の8年間に亘る実践を報告したい.
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