Japanese
English
特集 脳卒中の歩行障害
神経学からみた病態のポイント
Neurological Aspects of Gait Disturbance in the Cerebrovascular Disorder.
真野 行生
1
,
土田 隆政
1
Yukio Mano
1
,
Takamasa Tsuchida
1
1北海道大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
脳血管障害
,
歩行障害
,
運動制御
Keyword:
脳血管障害
,
歩行障害
,
運動制御
pp.1099-1103
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109114
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はじめに
脳血管障害患者のリハビリテーションにおいて歩行能力の回復を図ることは,単なる移動能力の改善としてだけではなく,日常生活の自立および社会参加への意欲の向上とともにQOLを高める意味においても重要な課題である.
脳血管障害では多彩な神経症候がみられるが,一般的に片麻痺が最もみられやすく,同時に筋緊張の変化,協調運動障害,高次脳機能障害などを伴うことが多い.これらの機能障害により歩行能力は低下するが,神経学的には中枢神経系での歩行運動制御機構の破綻と捉えられる.
本稿では中枢神経系における歩行運動制御を概説し,神経細胞やシナプスレベルでの運動学習の基礎理論について言及する.
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