Japanese
English
実践講座 整形外科疾患の評価
3.変形性股関節症
Musculoskeletal Analysis and Assessmemt: Osteoarthritis of the Hip.
水落 和也
1
,
安藤 徳彦
1
Kazuya Mizuochi
1
,
Norihiko Ando
1
1横浜市大学リハビリテーション科
1Rehabilitation Medicine, Yokohama City University
キーワード:
身体計測
,
理学的所見
,
股関節機能判定基準
Keyword:
身体計測
,
理学的所見
,
股関節機能判定基準
pp.1052-1058
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109100
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股関節の解剖学的特徴1-4)
股関節は寛骨臼と大腿骨頭との間に作られる臼状関節である.これは球関節の一種で,多軸性であるが,関節頭の2/3が関節面として深い関節窩にはまりこむために,その運動は制限される.
寛骨臼は上方の腸骨,後下方の座骨,前下方の恥骨からなり,前方,側方,下方に開口する.関節面は半球状で,その周壁の月状面のみが関節軟骨に被われ,大腿骨頭に接する.中央の深い寛骨臼窩は脂肪組織でうずめられ,その表面は滑膜で被われる.大腿骨頭靱帯は大腿骨頭窩から起こり,寛骨臼切痕を挟む月状面に着き,滑膜に被われ,大腿骨頭に入る血管を導く,寛骨臼の縁には線維軟骨性の関節唇が着いて関節窩を深くするとともに,関節唇の遊離縁はやや内方にせばまっているので,大腿骨頭を包み込むような形をとる.関節唇は寛骨臼切痕のところではその上を超架して寛骨臼横靱帯をつくり,これと切痕との間の間隙を通ってまわりの脂肪組織が血管とともに関節腔に入りこむ.
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