Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「まひるのほし」―炸裂する知的障害者アート
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.689
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109020
- 有料閲覧
- 文献概要
知的障害児の特色のある学校を作るとしたら,その一つにアートの学校があるだろう.そんなことを私は本業の世界でもたびたび発言してきたのだが,何言っているんだコイツはという冷たい視線を浴びるだけであった.しかし,ルールや器材に工夫を加えた知的障害者スポーツの発展を見てもわかるように,近い将来,知的障害者文化というものが恐らく成立していくはずだ.その文脈のなかで知的障害者アートも間違いなく発展していく.そんな時代の流れを加速させるのが「まひるのほし」(監督/佐藤真).
登場するのは知的障害のある7人のアーティスト.ダウン症のシュウ君が描く「幸福な植物たち」は,シュウ君を衝き動かし,描かれることになった植物の幸福感を文字どおり画面一杯に湛えている.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.