Japanese
English
研究と報告
肩甲上神経伝導速度検査について―棘上筋・棘下筋の潜時による肩甲上神経麻痺の評価
Motor Conduction Study of Suprascapular Nerve.
藤原 俊之
1
,
高橋 秀寿
1
,
進藤 順哉
1
,
布谷 芳久
1
,
原 行弘
1
,
出江 紳一
1
,
正門 由久
1
,
木村 彰男
1
,
千野 直一
1
,
小川 清久
2
Toshiyuki Fujiwara
1
,
Hidetoshi Takahashi
1
,
Junya Shindoh
1
,
Yoshihisa Nunotani
1
,
Yukihiro Hara
1
,
Shin-ichi Izumi
1
,
Yoshihisa Masakado
1
,
Akio Kimura
1
,
Naoichi Chino
1
,
Kiyohisa Ogawa
2
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
2慶応義塾大学整形外科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
2Department of Orthopedics, Keio University School of Medicine
キーワード:
肩甲上神経
,
神経伝導速度
,
ganglion
Keyword:
肩甲上神経
,
神経伝導速度
,
ganglion
pp.849-853
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108193
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はじめに
近年,肩甲上神経麻痺の症例報告のなかでも,特に棘下筋への分枝のみが障害されているものがいくつか報告されており,その診断においては,神経伝導検査が重要な役割を果たしている.
一方,肩甲上神経伝導検査の潜時に関する報告では,Gassel1),Kraft2)らの報告が有名であるが,本邦における報告は少ない.そのため,臨床的には潜時の遅れは主にその左右差によって比較されている.
そこで,われわれは肩甲上神経伝導速度計測において,その潜時の標準化を試みた.
また,これを用いて,肩甲上神経麻痺患者の診断に対して応用するとともに,その経時的変化の客観的評価を行い,臨床症状と併せて詳細に検討する機会を得たので以下に報告する.
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