Japanese
English
特集 小児のリハビリテーション
二分脊椎
Spina Bifida.
沖 高司
1
Takashi Oki
1
1愛知県心身障害者コロニー中央病院
1Central Hospital of Aichi Prefectural Colony
キーワード:
二分脊椎
,
麻痺レベル
,
歩行能力
,
水頭症
,
間欠導尿
Keyword:
二分脊椎
,
麻痺レベル
,
歩行能力
,
水頭症
,
間欠導尿
pp.403-409
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108964
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はじめに
二分脊椎症では,腰背部の病変に一致して下肢麻痺および膀胱直腸麻痺を呈し,そのうえ,開放性二分脊椎では,水頭症およびキアリ奇形など中枢神経の異常を伴うことが多く,運動および知的発達面に重大な影響を及ぼす.これらの影響を最小限にとどめ,歩行能力の確立と身辺処理の自立を図るには,関連する医療スタッフがチームを組み,両親および地域の療育関係者の協力のもとに,計画的に効率よく治療および訓練指導を行うことが不可欠である.
二分脊椎症児においては,成長と共に下肢の麻痺に変化をきたしたり,麻痺に付随した脊柱,下肢変形が発生または増悪することがあるため,一定期間毎に神経機能および脊柱,下肢関節の評価を行うことが必要である.社会的には,年齢に応じて保育園または幼稚園から就学へ,そして高校から進学または雇用へと進み,社会的自立のための社会的および教育的指導を受けるが,そのなかでさまざまな社会的不利を体験する.
以上より,二分脊椎症のリハビリテーションにおいては,年齢および成長に応じた対応が必要となるため,年齢別に6つの時期に別け,リハビリテーションの実際と留意すべき点について述べる.
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