Japanese
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入門講座 小児リハビリテーションに必要な評価法・8
二分脊椎
Evaluation methods necessary for paediatric rehabilitation: spina bifida
真野 浩志
1
Hiroshi Mano
1
1静岡県立こども病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Shizuoka Children's Hospital
キーワード:
二分脊椎
,
麻痺
,
移動能力
,
認知機能
Keyword:
二分脊椎
,
麻痺
,
移動能力
,
認知機能
pp.861-867
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202901
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二分脊椎とは,先天的に脊椎の後方要素(棘突起,椎弓など)が欠損している状態と定義される.分類法については統一されていないが,脊髄や馬尾神経が背側に脱出し瘤を形成するものは囊胞性二分脊椎,脊椎後方要素の癒合不全のみで髄膜や神経組織に脱出を伴わないものは潜在性二分脊椎と呼ばれる.
囊胞性二分脊椎では皮膚欠損を伴うことが多く,開放性二分脊椎,顕在性二分脊椎と呼ばれる.脊髄披裂は,二分脊椎の最重症型で,神経管の閉鎖が完成せず開いたままで皮膚の欠損部から露出する.脊髄髄膜瘤(myelomeningocele)は,髄膜に覆われた脊髄が囊状に外へ突出したものである.髄膜瘤は,突出した囊胞に髄膜と脳脊髄液が含まれ,脊髄そのものは脱出しない.潜在性二分脊椎では合併症として先天性皮膚洞,脊髄脂肪腫,終糸肥厚症,割髄症が挙げられ,脊髄係留症候群を伴うことがある.
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