Japanese
English
特集 リハビリテーション専門職種の現状と問題点
リハビリテーション医師
Physiatrist (Physician in Rehabilitation Medicine).
石神 重信
1
Shigenobu Ishigami
1
1防衛医科大学校リハビリテーション部
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, National Defense Medical College
キーワード:
リハビリテーション医師
,
医療改革
,
専門医・認定臨床医
Keyword:
リハビリテーション医師
,
医療改革
,
専門医・認定臨床医
pp.301-304
発行日 1999年4月10日
Published Date 1999/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108941
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医療のなかで確立していないリハビリテーシヨン
リハビリテーションが,高齢者問題を機に脚光を浴びて社会的に認知されたかのような印象があるが,医療のなかではどうであろうか.大学病院はじめ大きな病院でも,リハビリテーションが独自に外来や入院ベッドをもっているところはごく少ない.一般病院ではセラピストの数は少ないし,専門職種もすべてそろっているわけではなく,早期リハビリテーションも十分に行われている病院も少ないといった状態である.これらの問題は,リハビリテーション医だけのものではなく,リハビリテーション専門職全体の問題点でもあるが,そういった自覚をもつ専門職種は残念ながら少ない.セラピストは働く場が確保されていればよいといった意識なのだろうか.リハビリテーションが医療にしっかりとした立脚点をもたなければ,やがてはリハビリテーション関連職種すべてが専門性を失いかねないと考えている.
リハビリテーションという言葉だけが一人歩きして無制限に拡大解釈し,そのすべてをわれわれの領域と勘違いしてはならない.少なくともリハビリテーション医師は,リハビリテーション医療の適応と限界を明確にする必要がある.ここではリハビリテーション医療が抱える問題とリハビリテーション医の対応,リハビリテーション医の教育・育成の問題に絞って考えたい.
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