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特集 社会リハビリテーションの実践
市町村障害者生活支援事業とケアマネジメント
Community Support Services and Care Management of Persons with Disabilities.
阿部 順子
1
Junko Abe
1
1名古屋市総合リハビリテーションセンター
1Nagoya Rehabilitation Center
キーワード:
障害者プラン
,
生活支援
,
ケアマネジメント
Keyword:
障害者プラン
,
生活支援
,
ケアマネジメント
pp.919-923
発行日 1998年10月10日
Published Date 1998/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108771
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はじめに
名古屋市総合リハビリテーションセンター(以下,リハビリテーションセンターと略)は,平成元年に開設以来,多くの障害者に治療・訓練を実施し,地域生活に戻してきた.しかし,地域に十分な支援体制がないために,機能維持,活動性の維持,人的交流を求めてセンターに通い続ける人も多く,また現状の生活への満足度も低いなど,リハビリテーションセンター退所後のアフターケアの問題がクローズアップされてきた.
平成7年に実施された名古屋市身体障害者実態調査をもとに,脳血管障害者の青壮年層(18~64歳の稼働年齢)の生活実態とニーズを把握した結果1),地域の拠点で社会参加が阻害されている障害者を援助することの必要性が明らかになったので,同年12月,国で策定された障害者プランのなかの『市町村障害者生活支援事業』(以下,生活支援事業と略)を実施することを提案した.
平成8年には,保健福祉サービスを障害者一人一人のニーズに合わせて的確に提供するためのガイドラインとなる『身体障害者ケアガイドライン試行事業』を厚生省の委託を受けて,全国5か所の内のひとつとして実施した.この研究結果を「障害者の地域生活を支援するケアマネジメント」2)にまとめた.
さらに平成9年には,全国の生活支援事業実施機関にアンケート調査を行い,その実態と課題を報告3)した.
以上の調査および実践から,障害者の地域生活を支援するあり方と課題を考えたい.
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