一頁講座 脳卒中の装具
リー・ストラップ
上田 まり
1
,
豊永 敏宏
1
1九州労災病院リハビリテーション科
キーワード:
リー・ストラップ
,
短下肢装具
,
内反尖足
Keyword:
リー・ストラップ
,
短下肢装具
,
内反尖足
pp.883-884
発行日 1998年9月10日
Published Date 1998/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108756
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特徴
Rie strap(Reformation of Inversion and Equinus Strap)は,足底部と遠位下腿後面とを足関節前方で8の字状にクロスさせた一枚革で,足部外側縁をベルクロにて牽引固定するものである.発表当初のものに改良が加えられ,下腿部と足部をサブオルソレンで繋ぐことにより中等度までの内反尖足変形の矯正が可能となった.
軽量で外観も良く,あらゆる靴に使用可能な点や,また,下腿近位まで高さのあるプラスチック短下肢装具と比べ,立ち坐り等の動作が行い易いことから,患者の装具の装着率が非常に高い.底屈と同時に中等度までの内反の制限も可能である.欠点は,患者自身での装着が困難であること,制作に熟練を要すること,支持性はなく膝のコントロールができないこと,痙性が強い患者ではclow toeを助長する傾向があること,ベルクロ部や皮革部が摩耗しやすいことがあげられる.
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