提言
センサリーフレンドリー〜Sensory Friendry〜
伊藤 祐子
1
Yuko Ito
1
1首都大学東京
pp.324-325
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201651
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発達障害
2005年(平成17年)に発達障害者支援法が施行され,発達障害は「自閉症,アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習障害,注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定められた.2013年に改定された米国精神医学界による「精神疾患の診断と統計マニュアル第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 5th ed.:DSM-5)では,発達障害は神経発達症群に含まれ,知的能力障害群,コミュニケーション症群,自閉スペクトラム症(ASD),注意欠如・多動症(AD/HD),限局性学習症(SLD),運動症群(発達性協調運動障害:DCD他)のタイプに分類されている.発達障害当事者の数を正確に把握することは難しいが,増加していることは確かであり,また,発達障害は同じ人にいくつかのタイプが併存していることも多く,同一の診断であっても症状や生活上の困りごとは個別性が高いのが現状である.
『作業療法白書2015』によると,発達障害は作業療法対象者の疾患・障害としては医療(発達領域)で脳性麻痺に次ぐ2位,障害福祉領域でも精神遅滞・知的障害に次ぐ2位,教育関連領域(特別支援学校,特別支援学級等)では1位と増加傾向にあり,2019年(平成31年)現在ではおそらくより多くのOTが支援に携わっていることが推察される.
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