臨床研究
脳卒中急性期患者の包括的嚥下リハビリテーション効果
長谷川 千恵子
1
,
小笠原 聡之
,
生駒 一憲
1市立函館病院 リハビリテーション科
キーワード:
嚥下障害
,
入院期間
,
肺炎
,
ロジスティックモデル
,
チーム医療
,
栄養補助
,
脳卒中
,
患者アウトカム評価
,
脳卒中リハビリテーション
,
嚥下訓練
Keyword:
Logistic Models
,
Deglutition Disorders
,
Nutritional Support
,
Length of Stay
,
Patient Care Team
,
Pneumonia
,
Stroke Rehabilitation
,
Patient Outcome Assessment
,
Stroke
pp.1215-1219
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.32118/J02606.2023007936
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目的◆脳卒中急性期患者の包括的嚥下リハビリテーション効果について検討する.方法◆リハビリテーション科開設前年と,開設後5年間の各7月から12月の6ヵ月間に入院した急性期脳卒中全例779例を対象とした.各年の入院期間,補助栄養離脱までの期間,退院時の移動能力,退院時の藤島摂食嚥下能力のグレード,肺炎発症を主要評価項目とした.肺炎発症に影響する因子の分析では,肺炎の発症,非発症を従属変数とする多重ロジスティック回帰分析を用いた.年齢,性別,退院時の移動能力,退院時藤島摂食嚥下能力のグレード,院内の包括的嚥下リハビリテーション介入の有無を独立変数とした.結果◆リハビリテーション科開設後の5年間では開設前に比較し有意に肺炎発症率が低かった.肺炎発症に影響を及ぼす因子として,退院時の移動能力,退院時の藤島摂食嚥下能力のグレード,院内における包括的嚥下リハビリテーション介入という3つの因子が有意となった.結論◆包括的嚥下リハビリテーションは,急性期脳卒中患者の肺炎発症率を減少させる効果を認めた.
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