一頁講座 リハビリテーション関連用語
体力
田川 豪太
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター医療部機能訓練室
キーワード:
体力
,
リハビリテーション
Keyword:
体力
,
リハビリテーション
pp.1393-1394
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108553
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体力という用語はあまりにも日常的に用いられており,それだけにこれを定義することは厄介である.DRホウスタッター氏が,1980年度ピュリッツァー賞を受賞した名著「ゲーデル・エッシャー・バッハ」(野崎昭弘・他(訳),白揚社)に以下のような興味深い記述がある.「われわれが使うどんな言葉にも意味があり,その使いかたをわれわれに示してくれる.よく使われる言葉であればあるほど,より多くの連想を伴っていて,その意味はより深いところに根ざしている.だから,誰かがよく使われる言葉に定義を与えて,われわれがその定義に従うことを期待するとき,われわれがそれに従わず,そのかわりに心に浮かぶ連想に,たいていは無意識のうちに従うであろうことがみえすいている.」このことからも体力という用語(言葉)の定義に困難が伴うことは明らかであろう.
しかしながら,過去に多くの研究者が体力の定義を試みてきた.ここでは,その変遷を概観しながら,現状での理解を深めるとともに,リハビリテーション分野における体力についても若干触れてみたい.なお,本文中では一般的慣例に基づき,英語のPhysical Fitnessを体力と同義として扱うこととする.
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