Japanese
English
特集 リハビリテーションとpharmacology
神経精神医学と薬物療法―脳卒中者,脳外傷者のリハビリテーションにおいて
Neuropsychiatry and Pharmacology: Rehabilitation after Brain Damage.
先崎 章
1
,
松浦 雅人
2
Akira Senzaki
1
,
Masato Matsuura
2
1埼玉県総合リハビリテーションセンター神経精神科
2日本大学医学部精神神経科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Saitama Prefectural Rehabilitation Center
2Department of Neuropsychiatry, Nihon University School of Medicine
キーワード:
神経精神科
,
脳卒中
,
頭部外傷
,
薬物療法
Keyword:
神経精神科
,
脳卒中
,
頭部外傷
,
薬物療法
pp.1255-1262
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108524
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はじめに
従来の精神医学は,主に,身体的には健常な者を対象として発展してきた.したがって,通常の精神医学で用いられている基準や薬物療法の方法を,そのまま脳卒中や脳外傷の患者にあてはめると,実状とはそぐわないことがある.向精神薬の薬理機序や投与方法を解説した著作は多い.リハビリテーション関係者が目を通す雑誌の最近号(1997年)をみても,脳卒中後のうつ8),うつ病と抑うつ状態1),抗うつ剤の使用法13),脳外傷者の脳病態生理と薬物治療23),抗精神病薬の使い方14)など,わかりやすい総説がすでにある.したがって,本稿ではそれらとの重複を避け,典型的な,あるいは示唆的な自験例を呈示し,日本における実際の臨床場面に即して解説を加えたい.薬物の分類や一般的な投与量は,文献13,14)を参照していただきたい.
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