Japanese
English
症例報告
低活動状態患者における立位荷重位活動の重要性
Importance of Standing Activity for a Hypomotility Patient.
石倉 隆
1
Takashi Ishikura
1
1広島県立保健福祉短期大学理学療法学科
1Department of Physical Therapy, Hiroshima Prefectural College of Health and Welfare
キーワード:
立位荷重位活動
,
低活動状態
,
筋力増強訓練
,
大腿四頭筋筋力
Keyword:
立位荷重位活動
,
低活動状態
,
筋力増強訓練
,
大腿四頭筋筋力
pp.461-464
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108379
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はじめに
日常生活において低活動状態にある患者では,筋力増強訓練を行ってもその回復が芳しくない症例を臨床上経験する.このような症例では,入院,治療の長期化,社会復帰の遅延を招く恐れがあり,効率よく筋力の向上が図れる方策を見いだすことが必要であると考えられた.
筆者1)は先に「重症ハイリスク疾患による全身体力消耗状態」(以下,ハイリスク・体力消耗状態と略)のリハビリテーション・アプローチについて研究した.そのなかで「ハイリスク・体力消耗状態」の一因とされる廃用症候群の悪循環2)に着目し,これを断ち切るため立位での日常生活活動量向上に努め,筋力の順調な回復を得ることができた.
このことより,立位での活動を早期に日常生活のなかに取り入れることが,効率よい筋力増強につながるのではないかと考えた.
そこで低活動状態にある症例について,臥位での筋力増強訓練中心の治療を行った時期と日常生活での立位荷重位活動中心の治療を行った時期の大腿四頭筋筋力の推移を分析し,これらが低活動状態にある患者の下肢筋力にいかなる影響を及ぼすかを検討するとともに,立位荷重位活動の重要性について考察した.
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