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特集 日米合同セミナー—学習と行動の神経生理学的基礎
皮膚電位活動と覚醒準位
Skin Potential Activities and States of Arousal
新美 良純
1
,
渡辺 尊己
1
,
山崎 勝男
1
,
堀 忠雄
1
,
丹治 哲雄
1
Yosizumi Niimi
1
,
Takami Watanabe
1
,
Katuo Yamazaki
1
,
Tadao Hori
1
,
Tetuo Tajimi
1
1早稲田大学文学部生理心理学実験室
1Laboratory of Psychophysiology, Department of Psychology, Waseda University
pp.127-139
発行日 1971年6月30日
Published Date 1971/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904696
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緒言
皮膚電位反射skin potential reflex(以下SPRと略す)の波形に影響を及ぼす要因として,刺激強度,慣れ,温度,基準電極装着部位の不活性化処理の良・不良,などが従来から指摘されていた。著者らは表皮擦剥法によりほぼ完全に不活性化した前前腕部に装着した基準電極に対し,指の掌面その他のSPRを測定し検討した結果,SPRの波形はSPRの背後にある皮膚の緩徐な直流電位変動,すなわち皮膚電位水準skin potential level(以下SPLと略す)の高低により大きな影響をうけること,そしてそのSPLは覚醒準位さらには睡眠深度によつて左右されることを見出し,SPL,SPRを加えたポリグラフィックな研究により,主としてこれら三者の関係を検討している。現在までにわかつたことの要点を述べる。
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