Japanese
English
骨粗鬆症と骨粗鬆症関連骨折に対する診断と治療 Ⅰ.診断と評価
CT検査用坐位補助椅子を使用した坐位荷重位CT撮影は荷重位単純X線撮影と比較して新鮮骨粗鬆症性椎体骨折の診断に有用である
Sitting load computed tomography using a sitting support chair is more useful for diagnosis of fresh osteoporotic vertebral fracture than plain X-ray
片江 祐二
1
,
島田 佳宏
2
,
松本 康二郎
2
,
森 俊陽
2
,
西田 茂喜
3
,
平方 良輔
4
Y. Katae
1
,
Y. Shimada
2
,
K. Matsumoto
2
,
T. Mori
2
,
S. Nishida
3
,
R. Hirakata
4
1かたえ整形外科・リウマチ科
2新小倉病院整形外科
3くらて病院整形外科
4新小倉病院放射線科
1Katae Orthopaedic & Rheumatology Clinic, Kitakyushu
キーワード:
osteoporotic vertebral fracture
,
loading
,
CT
,
sitting support chair
Keyword:
osteoporotic vertebral fracture
,
loading
,
CT
,
sitting support chair
pp.29-33
発行日 2020年10月31日
Published Date 2020/10/31
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei78_29
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は じ め に
骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)の診断にはMRIが有用で,CTでは感度が落ちるとされる.OVFの荷重位の画像評価は単純X線像で行うが,画像が不鮮明で,骨折椎体の描出が困難なことが多い.患者に腰椎屈曲位1),半坐位2)や坐位前屈位3)など体位(図1)を工夫してCT検査を行うことがあるが,荷重の程度が軽度であったり,また検査中の不安定で無理な姿勢は患者にとって大きな負担となる.以上から,患者の姿勢を安定化させた坐位荷重位CT撮影が,矢状断像や水平断像の描出により,X線像と比べ骨折椎体が明瞭になれば,MRIがない施設でも新鮮OVFの早期診断ができ,新たな病態評価方法の一つになりうると考えた.
そこで本研究の目的は,仰臥位・坐位でCT撮影を行い,仰臥位・坐位でのX線像と比較して新鮮OVFの診断に有用であるかを検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2020