Japanese
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実践講座 自立生活運動
3.移動の自由と自立生活
We demand the Right to Move.
三澤 了
1
Ryo Misawa
1
1DPI(障害者インターナショナル)日本会議
1Japanese Branch of Disabled Peoples' International (DPI)
キーワード:
移動の自由
,
交通環境整備
,
福祉のまちづくり
Keyword:
移動の自由
,
交通環境整備
,
福祉のまちづくり
pp.246-252
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108061
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移動の自由の保障は基本的人権の保障
仕事に行く,学校に行く,買い物に行く,人に会いに行く,映画や芝居を見に行く,というように人間の活動の多くは動くこと,移動することを前提として成り立っている.このように「動く」ということは多くの人にとってごく自然な行為であり,自由に動き回りたいという欲求は人間の根元的なものであろう.
人は成長するにつれて移動する範囲を広げていき,生活圏も広がりを持つものとなる.日本の社会では,基本的にはどこでも自由に移動することが法律で保障されており,個人の移動の自由を制限するようなことになれば社会は大きな混乱状態を来すことになろう.人間が社会生活を営むための基本的な条件として「衣食住」の確保があげられるが,現代の社会ではこの3条件に「移動の自由の確保」が加わって始めて基本的な条件が揃ったことになると言えよう.その意味では移動の自由ということは,基本的な人権の一部であり,移動の自由を阻害することは基本的人権を侵害することにつながるものである.
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