Japanese
English
特集 患者家族の障害受容の問題
脳卒中患者をめぐる家族の障害受容
Acceptance of Disability in Stroke Patients and their Families.
佐直 信彦
1
Nobuhiko Sajiki
1
1東北労災病院リハビリテーション診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, Tohoku Rosai Hospital
キーワード:
脳卒中
,
患者家族
,
障害受容
,
共生
,
障害者への態度
Keyword:
脳卒中
,
患者家族
,
障害受容
,
共生
,
障害者への態度
pp.673-678
発行日 1995年8月10日
Published Date 1995/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107917
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患者家族の障害受容の2つの側面
身体障害を受けた人々が「自らの障害のありのままを認めるだけのことではなく,その内面において,あきらめ観や屈服あるいは合理化や虚栄とは異なった心的過程によって,むしろありのままの自らの姿を悦び,なおかつ前進することを捨てない心的状態」に達することを障害受容と呼ぶ.
Wrightはその過程に起こる心的変化の本質について,心のなかに起こる価値観の転換註1)であると指摘している1).一般に,身体障害に対する心理的適応過程,障害受容の過程はいくつかの相註2)に分けて考えられている2).これらの相は長さや境界は曖昧だが,その順序は変わらない.人によっては,ある相からなかなか抜け出すことができないとか,逆にある相をほとんど経験しないで通りすぎることも起こる.必ずしもリハビリテーション期間中にすべて出揃い,完結するわけでない3).
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