書評
伊藤利之・鎌倉矩子 編―ADLとその周辺―評価・指導・介護の実際
上田 敏
1
1帝京大学市原病院
pp.941
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107731
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ADLはリハビリテーション医学の世界だけでなく臨床医学一般に広く知られる言葉となっているが,この言葉が生まれたのは約50年前で,それまで「生命」の視点が支配的だった医学の世界に「生活」の視点を導入するという画期的な役割を果たしたものであった.
本書は主に理学療法士・作業療法士を目指す学生のための教科書,実習書として編集されたものというが,理論面から実際面にわたっての非常に詳しい内容で,しかもADLに必要不可欠な種々の介護機器や家屋改造に関する情報の入手法や公的給付・社会福祉施設に関する情報までが網羅されているので,学生だけでなく,現場で働いている医師,ナース,理学療法士,作業療法士,ソーシャルワーカーなどにもマニュアルとして役立つものとなっている.
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