書評
車いす―大川嗣雄・伊藤利之・田中理・飯島浩〔著〕
加倉井 周一
1
1帝京大学
pp.426
発行日 1987年6月15日
Published Date 1987/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103811
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車いすは国際的な障害者用建築基準のシンボルマークに象徴されるように,下肢機能障害者・老人などの移動手段として我が国の社会にすっかり定着しているだけでなく,国が福祉サイドで支給している補装具の中でももっとも数多い種目の一つであり,代表的なリハビリテーション機器である.
このようによく知られているにもかかわらず,車いすの具体的な事項―例えばどのような患者にどのような種類の車いすを処方すべきか?・自家用車に搭載できる車いすのサイズは?・車いすの操作訓練方法・さらには車いすの手入れなど―になると,残念ながら一部の専門家のみにまかされてしまう傾向にあることは否定できない.つまり医療スタッフの車いすに対する実際的な知識は意外に少ないのが実状である.
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