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特集 理学療法―その客観的評価と作用機序
筋力トレーニング―運動強度(%最大随意収縮)と筋エネルギー代謝;31P-MRSによる研究
Exercise Intencity and Muscle Energy Metabolism: A 31P-MRS Study.
高井 宏明
1
,
井形 高明
1
,
津保 雅彦
1
,
西良 浩一
2
,
加藤 善之
3
Hiroaki Takai
1
,
Takaaki Ikata
1
,
Masahiko Tsubo
1
,
Kouichi Sairyou
2
,
Yoshiyuki Katou
3
1徳島大学医学部整形外科
2健康保険鳴門病院
3徳島県立中央病院
1Department of Orthopedic Surgery, Tokushima University
2Health Insurance Naruto Hospital
3Tokushima Prefectural Central Hospital
キーワード:
%最大随意収縮
,
筋エネルギー代謝
,
31P-MRS
Keyword:
%最大随意収縮
,
筋エネルギー代謝
,
31P-MRS
pp.15-20
発行日 1995年1月10日
Published Date 1995/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107768
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はじめに
31P magnetic resonance spectroscopy(以下,31P-MRS)は,筋のエネルギー代謝を連続的・無侵襲的に測定することが可能であり,進行中の運動が筋に与える影響を知り,また,積み重ねた訓練の効果の判定を客観的に行いうる,理学療法においても有用な測定機器であるといえる.
Chanceら1)は一定の運動負荷のもとに筋のエネルギー代謝を測定するために,CybexⅡに連動させた非磁性体のアームを持たせ,31P-MRSのボア内で運動させた.この際,運動負荷の強度を最大随意収縮(MVC)に対する割合,%MVCとして処方することによって,異なる個体や同一個体での筋力の加減状態に報する一定の運動負荷による影響を客観的に評価することが可能病ある.
最大随意収縮を規定する構造的因子は,筋線維断面積,筋線維数および筋線維タイプであり,機能的因子として大脳の興奮水準がある2).
ここでは,筋エネルギー代謝と運動強度の関連について,われわれの31P-MRS研究のデータを中心に報告する.
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