Japanese
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特集 重度障害者のリハビリテーション
教育・社会・職業的リハビリテーション
在宅重度障害者の情報通信による社会活動
Telecommunication to Expand Social Activities in Severely Physically Disabled.
伊藤 英一
1
Eiichi Ito
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学研究室
1Rehabilitation Engineering Department, The Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
情報通信
,
在宅重度障害者
,
社会活動
Keyword:
情報通信
,
在宅重度障害者
,
社会活動
pp.997-999
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107743
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はじめに
重度身体障害者は移動能力などの障害により在宅生活を余儀なくされているのが現状である.そのため,外出や他者との会話不足などが,彼らの社会活動(参加)を疎外しているのではないだろうか.
従来,在宅重度身体障害者(以下,「在宅障害者」という.)の社会活動への支援としては,移動機器や段差の解消などの生活環境の改善と,ヘルパーやボランティアによる人的介助の活用など,物理的な障壁を解決することが優先課題であった.
さて,このような物理的手段の整備と並行して,在宅障害者がいかにして社会活動の目的を見いだしていくのか?という過程に着目する必要がある.つまり,外出可能な環境ができたとしても,外出する意欲や目的を見いだせなければ役には立たない.
われわれは,在宅障害者が社会活動,つまり「外界へのアクセス」を行うための意欲や目的を他者とのコミュニケーションにより相互に影響しながら得ていくものと推測する.そして,それを実行し得るものとしてインタラクティブ(相互作用的)な情報通信ネットワークに期待している.
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