Japanese
English
特集 慢性腰痛
慢性腰痛症の治療
Treatment of Chronic Low-Back Pain.
鐙 邦芳
1
,
大矢 卓
2
Kuniyoshi Abumi
1
,
Takashi Ohya
2
1北海道大学医学部整形外科
2北海道大学病院理学療法部
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
2Section of Rehabilitation and Physical Therapy, Hokkaido University Hospital
キーワード:
腰痛
,
運動療法
,
腰痛学級
Keyword:
腰痛
,
運動療法
,
腰痛学級
pp.751-756
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107688
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はじめに
腰痛疾患の治療は,原則として保存療法が主体となるが,臨床の場での具体的方法はさまざまである.なかでも,体幹筋の弱化や筋持久力の減少は腰痛症発現の重要な要因の一つと考えられている現在,体幹筋力増強のための運動療法は腰痛症の治療において重要な役割を担う.また,腰痛の大多数は日常生活あるいは就労中の何らかの動作を含む生活動作によって発生したり悪化するものであり,生活動作との関連は密接である3,5,12).したがって,適切な生活動作の指導は,腰痛症の保存治療の実際においてきわめて大きな意義を持つばかりでなく,腰痛発生予防の意味からも重要である.
本稿においては,具体的な生活・作業動作の指導と,運動療法の適応・実際の治療について述べるとともに,腰痛症患者に対し,当科で実施している腰痛学級についても紹介し,慢性腰痛の手術適応にも言及する.
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