Japanese
English
症例報告
急性増悪期より理学療法を開始した皮膚筋炎患者の1症例
Physical Therapy from Acute Phase for Patient with Dermatomyositis: A Case Report.
須釜 聡
1
,
立野 勝彦
1
,
染矢 富士子
1
,
岸谷 都
2
,
麦井 直樹
3
Satoshi Sugama
1
,
Katsuhiko Tachino
1
,
Fujiko Someya
1
,
Miyako Kishitani
2
,
Naoki Mugii
3
1金沢大学医療技術短期大学部
2金沢大学医学部整形外科
3金沢大学医学部附属病院作業療法部
1School of Allied Medical Professions, Kanazawa University
2Department of Orthopedic Surgery, Kanazawa University School of Medicine
3Department of Occupational Therapy, Kanazawa University Hospital
キーワード:
皮膚筋炎
,
呼吸理学療法
,
CPK値
,
運動量
Keyword:
皮膚筋炎
,
呼吸理学療法
,
CPK値
,
運動量
pp.869-872
発行日 1993年10月10日
Published Date 1993/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107465
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はじめに
皮膚筋炎は,横紋筋の炎症による筋症状と皮膚症状を示す難治性の疾患で,多発性筋炎の1型と考えられている1,2).皮膚筋炎は,筋力低下を基本的な臨床症状とし,このために歩行や日常生活動作が制限されるが,難病の中でも治療効果のあがる疾患とされており,理学療法の対象の一つである3).
しかし,皮膚筋炎患者の理学療法を行う際,運動量の過負荷は,炎症症状の再燃を誘発するためCPK値などの血液生化学検査値をチェックし運動量を調節する必要がある4).
今回,われわれは皮膚筋炎により急性増悪期に誤嚥性の肺炎を生じ呼吸理学療法を行い,回復期からはCPK値を指標にした運動療法により学業復帰した患者を経験したので報告する.
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