巻頭言
もっと関連他学会との交流を
矢守 茂
1
1慈誠会若木原病院リハビリテーション科
pp.649
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107127
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リハビリテーションに関連のある他学会,例えば日本リウマチ学会,日本脳卒中学会,神経内科治療学会,日本神経心理学会,日本音声言語医学会などに出席してみても,リハビリテーション医(認定医・専門医)による演題発表は,わずかしかみられない印象を受ける.一方,日本リハビリテーション医学会での一般演題の内容は,学問的レベルにおいて玉石混交の感がある.また異種の専門医が集まる日本脳波筋電図学会では,リハビリテーション医の発表が多くみられるものの,肝腎のリハビリテーション臨床に直結した演題は少ないように思われてならない.
筆者は認知障害のリハビリテーションに興味があり,事象関連電位の研究会や高次脳機能の研究会にも出席している.しかしながら,精神科医,神経内科医,耳鼻咽喉科医の参入は年々増加しているが,リハビリテーション医の参加はいっこうに得られていない.脳波筋電図学会においては事象関連電位に関する演題が半数以上を占め,活発な討論が行われている.ところが,日本リハビリテーション医学会の電気診断学のセクションでP300など事象関連電位のリハビリテーションの臨床に関する演題を発表しても,反響が乏しい.
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