特集 滝川市立病院看護職と行政との人事交流―介護保険時代の看護の役割
人事交流は何をもたらしたか―勤務交替の背景と実施,他
上村 喜美子
1
,
林 貴恵子
2
,
運上 明子
3
,
木村 理恵
4
,
佐藤 和美
5
,
深村 完市
6
1滝川市保健福祉部中央在宅介護支援センター
2滝川地域訪問看護ステーション(元滝川市立病院看護部)
3滝川市保健福祉部保健課
4滝川市立病院第2病棟
5老人保健施設ナイスケアすずかけ
6滝川市保健福祉部
pp.111-118
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901147
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訪問先で適切な対応ができず
1983(昭和58)年2月の「老人保健法」の施行により,訪問看護事業が大きく変わった。何よりも,疫病や障害をもって在宅で療養している人たちとの関わりが多くなってきた。
医療機関の中でも,急性期を過ぎ病状が安定すると,在宅療養に移行する傾向も増えてきていた。今までなら在宅で生活することなど考えられなかった人たちが,地域の中で,医療と関わりをもちながら生活されていることになる。そこでは臨床看護の技術や知識が当然のことのように要求されるようになった。しかし,行政で採用されている保健婦は,臨床経験のある者が少なく,患者個々人の要求に適切に対応できない悩みをもっている。私自身,訪問先で適切な対応ができず情けない思いを何度もした。
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