Japanese
English
実践講座 リハビリテーション処方実例集(3)
関節リウマチ
The Prescription of Medical Rehabilitation: Rheumatoid
明石 謙
1
,
日比野 慶子
1
Ken Akashi
1
,
Keiko Hibino
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
キーワード:
リハビリテーション処方
,
慢性関節リウマチ
Keyword:
リハビリテーション処方
,
慢性関節リウマチ
pp.925-929
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106909
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関節リウマチについて
まず関節リウマチの病態について簡単に触れたい.関節リウマチは65歳以上の老人や18歳以下の小児での発症を除くと,ほぼ4:1の割合で女性に多発する.したがって,リハビリテーションの対象としては圧倒的に女性が多いことになる.日本全国では患者数は40万人とも50万人とも言われており,リハビリテーション医学で取り扱う疾患の中では最も多くの数を持つものと思われる.原因は自己免疫が大きく取りあげられてはいるが,まだ決定的なものはない.発病部位は関節の滑膜で,そこから炎症組織が体の方々へ飛び火するように散らばっていく.そこで関節リウマチは結合織を侵す全身病と考えられている.炎症が滑膜や関節軟骨の挟い範囲に限られているときは元に回復する可能性があるが,いったん骨の破壊や腱の断裂をきたせば非可逆性の変化となり,変形・機能障害へと進行する.病状は疲労,気候等にも影響を受けるので変わりやすく,多発的でもあるので,問題を単純化することが困難である.
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