書評
山内裕雄・真角昭吾・辻 陽雄・桜井 実 編―今日の整形外科治療指針(第2版)
河野 左宙
1,2
1聖隷浜松病院
2新潟大学
pp.474
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106808
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一般に新刊(改版)書の書評は,衆目が認める熟達の識者により執筆されるのが通例である.とっくに現役を離れ,近年,とみにそのスピードを増している整形外科領域の進歩に追随し得ないこの老生に,第2版「今日の整形外科治療指針」の書評の依頼を受け戸惑いを感じている.が,書名のごとく「指針」として簡潔平易に記載され,超専門的書でないことに勇気づけられ,あえて執筆させていただくことにした.
初版の序文にある通り,医学書院から永年にわたり毎年刊行されている「今日の治療指針」は各科に跨る一般医家向きの好著であるが,その中で整形外科部門は,その大部分が「運動器疾患」に限定され,トピックスを選んでの記述にとどまっていた.本書はその点を広域に補い,現在整形外科で取り扱う疾患を網羅し,約400項目につき,150余名の執筆者により,その初版が1987年に刊行された.整形外科領域の急速の進歩は,数年を要せずして増改版の必要に迫られ,初版に続き山内教授を主幹として,真角,辻,桜井の4教授の綿密な企画と編集により,大幅な執筆者の更新と,時代の進歩に沿う記載項目の拡大が試みられ,第2版としてこの度刊行された.
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