書評
WH Kirkaldy-Willis 著,辻陽雄 監訳 富山医科薬科大学医学部整形外科学教室 訳―腰痛のマネジメント
蓮江 光男
1
1日本赤十字社医療センター整形外科
pp.524
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106304
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腰痛を主症状とする変性性腰椎疾患は,整形外科を中心とする日常臨床のcommon diseaseの一つであるが,残念ながら,その診療が常に科学的根拠に基づいた合理的かつ効果的なものであるとは断言できない.その理由は,腰痛の発症機序には依然不明確な面が多く,その臨床的評価や効果的な治療手段についても多くの問題点が残されているからである.国の内外を問わず,腰痛に関する学会や研究会がしばしば開催され,またこの方面の出版物が次々に出版される現状は,この間の事情をよく物語っている.
その点,このほど辻陽雄教授監訳により出版されたWH Kirkal-dy-Willis編著の「腰痛のマネジメント」第2版は,一読して他書と異なる特徴を有することがよくわかる.
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