Japanese
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特集 リハビリテーションの歴史
社会リハビリテーションの発達史
Historical Development of Social Aspects of Rehabilitation of the Disabled.
小島 蓉子
1
Yoko Kojima
1
1日本女子大学文学部社会福祉学科
1Japan Women's University.
キーワード:
ノン・メディカル・リハビリテーション
,
障害者政策
,
社会機能力
Keyword:
ノン・メディカル・リハビリテーション
,
障害者政策
,
社会機能力
pp.263-268
発行日 1987年4月10日
Published Date 1987/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106494
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はじめに
社会リハビリテーションの発達は思想,実践,文献など幾多の角度から述べられようが,与えられた紙面の限定性を考慮して,実践理論史の視点で考察することとした.また本分野の発展は国際連合のリーダーシップや,国際的な運動が大きく反映しているところから,特定の国のみに偏らず世界史的展望を持つこととした.本論文をまとめるために作成した年表は相当膨大であるので,その収録は別の機会にゆだねざるをえないことを,おことわりしておきたい.
社会リハビリテーションの主要領域は,人権,法・行政,政策,機関,社会運動,人間形成と社会化論,社会意識と偏見,生活環境,経済,情報,人間関係,家族と役割,地域と生活様式,移動,社会資源,専門職とボランティア,文化,社会的諸問題に対する介入方法などである.またかかわりをもつ対象は人間個人のみならず,家族,地域,国家,世界に至る広域社会に亘るものである.
これらの領域にかかわる社会リハビリテーションの発達は,現代社会に現われる人間存在の危機と,それへの社会的対応の必要性と,人権思想の高揚とに深く関係のあるところから,今世紀を5段階に大別しながら,その大まかな軌跡をたどっていくこととする.
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