Japanese
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講座 歩行(2)
歩行の成熟,歩行研究小史
Maturation of Gait, Short History of Gait Study.
明石 謙
1
Ken Akashi
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School.
キーワード:
歩行研究
,
幼児歩行
,
成人歩行
Keyword:
歩行研究
,
幼児歩行
,
成人歩行
pp.137-143
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106464
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Ⅰ.歩行の成熟
成人の歩行に関する測定値に達っするのは何歳か,というのがこの項のテーマである.成人の歩行と言ってもかなりバラツキがある.種々の報告を読むとかなり明確な差があるように見えるが,何の測定値で比較をするかで多少異なってくる点は興味深い.
なお幼児から成人までの歩行の変化について述べたものは散見するが,老人に関する報告は著者の不勉強のためか見つけることができなかった.ただ1つ斉藤1)によるものをここに引用したい.斉藤はforce plateによる足底圧(床反力)の測定で平均34.5歳の男子30名と平均30.1歳の女子25名で得た歩行1 cycle,立脚相,遊脚相,両脚支持期は各々1.144±0.06 sec,0.70±0.04 sec,0.44±0.05 sec,0.127±0.01 secであるのに対し68歳,72歳の2名は各々の値が1.4 sec,0.9 sec,0.5 sec,0.2 sec,といずれも延長し,立脚相:1.3倍,遊脚相:1.25倍,両脚支持:1.6倍の値を示したという.
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