Japanese
English
特集 脳性麻痺と加齢
施設生活高齢脳性麻痺者の健康管理上の諸問題
Medical Problems of Elderly People with Cerebral Palsy.
安藤 徳彦
1
Norihiko Ando
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション医学科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
高齢脳性麻痺者の死因
,
加齢
Keyword:
高齢脳性麻痺者の死因
,
加齢
pp.695-698
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106342
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
神奈川県内の某療護施設に入所している高齢脳性麻痺者について,健康管理上の問題を述べる.
この施設は発足当初は比較的若年層が多く,昭和45年の平均年齢は約30歳で,40歳以上の占める比率は15%であった.それが20年たった平成2年3月現在の平均年齢は約50歳,40歳以上の占める比率は84%になり,高齢化が一段と進んでいる.一方,脳性麻痺者は昭和45年では76人で全入所者の76%であったが,平成2年では87人,43%と比率を減らしている.しかし,すべての入所者の高齢化と同様に,脳性麻痺者も加齢に伴う障害像の変化が著しい.
筆者はすでに脳性麻痺者の加齢に伴う運動機能の変化の状況を本誌に報告したので,今回は,これについては概説にとどめ,入所後不幸にして死亡した症例を紹介し,その誘因を検討するために高齢脳性麻痺者の健康管理上の問題点を検討,紹介する.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.