Japanese
English
講座 運動負荷の基礎医学(2)
運動負荷と神経・筋
Neural Effects on Skeletal Muscle Induced by Exercise.
有働 正夫
1
Masao Udo
1
1大阪大学健康体育部運動生理学部門
1Division of Neuromuscular Skills, Faculty of Health and Sport Sciences, Osaka University
キーワード:
運動負荷
,
筋の可塑性
,
神経インパルス
Keyword:
運動負荷
,
筋の可塑性
,
神経インパルス
pp.633-638
発行日 1990年8月10日
Published Date 1990/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106328
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はじめに
本稿では「運動負荷に伴って神経が骨格筋にどのような影響を及ぼすか」という問題を扱う.言うまでもなく,運動負荷が神経・筋に与える影響は,脳の高次機能をも含む大変に広汎な内容にわたっているのであるが,この講座では運動ニューロンと骨格筋の関係を中心に述べた方が適切と考えられる.
したがって,本稿で扱う問題は主として以下の2点となる.第1は,運動負荷に伴って生じる運動ニューロンのインパルスは,骨格筋にどのような影響を与えるかという問題であり,第2は,運動ニューロンが骨格筋に影響を与える媒体は,神経インパルス以外に存在するかという問題である.これらの問題はいずれもリハビリテーションにおいて,骨格筋の機能を回復・維持・増進させようとする際に当面する最も手近な神経・筋メカニズムの問題であろう.この問題に関する知見を紹介するのに必要な予備的事項を簡単に説明してから本論に入る.
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