連載 臨床理学療法に活かす生理学・第2回
筋力増強のための神経適応と運動負荷に関する筋生理学
本田 祐一郎
1
,
高橋 あゆみ
1
Yuichiro HONDA
1
,
Ayumi TAKAHASHI
1
1長崎大学生命医科学域(保健学系)
キーワード:
筋力増強
,
神経適応
,
運動負荷
Keyword:
筋力増強
,
神経適応
,
運動負荷
pp.223-227
発行日 2026年2月15日
Published Date 2026/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520600020223
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はじめに
筋力はある特定の骨格筋あるいは骨格筋群によって発揮される外的な力(張力)を指し,筋力を発揮するシステムは大脳皮質運動野から脊髄前角に下行する上位運動ニューロン,脊髄前角細胞から下行する下位運動ニューロン(α運動ニューロン),神経筋接合部ならびに筋線維(骨格筋)から構成される.一方,臨床ではギプス固定や長期間の安静臥床によって身体局所あるいは全身が不活動状態に陥ると,その早期から廃用に伴う筋力低下が惹起される.そして,この筋力低下にはα運動ニューロンや神経筋接合部,筋線維といった筋力を発揮するシステムの末梢機構の変化が深くかかわっている1).そこで,本稿ではまず,これらの末梢機構の構造や機能を整理し,筋力増強のための神経適応について述べていく.続いて,臨床で遭遇する頻度が高い廃用性筋萎縮に焦点を当て,その抑止に向けた運動負荷の考え方について自験例を交えて概説する.

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