Japanese
English
講座 運動負荷の基礎医学(5)
運動負荷と栄養
Physical Exercise and Nutrition.
万木 良平
1
Ryohei Yurugi
1
1女子栄養大学生理学第2研究室
12nd Laboratory of Physiology, Kagawa Nutrition College
キーワード:
運動負荷
,
栄養
,
エネルギー
Keyword:
運動負荷
,
栄養
,
エネルギー
pp.889-894
発行日 1990年11月10日
Published Date 1990/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106381
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はじめに
運動不足と過剰栄養による健康阻害が大きな社会問題となっている今日,運動と栄養のバランスについて考えることは国民保健上の重要な課題である.国民の8割弱が「軽」か「中等度」以下の活動強度の生活をするようになったとの調査結果に基づき,厚生省では日本人の栄養所要量策定にあたり,健康の維持・増進に必要な身体活動量の目安として,各生活活動強度別に付加運動量を設定し,また望ましい運動量の目安として健康づくりのための運動所要量を策定している.運動や生活活動レベルに応じて,質的・量的にバランスのとれた栄養を摂取することは,正常者ばかりでなく,例えば松葉杖や車椅子などを用いて生活している人々にとっても同様に重要である.しかし,この領域の基礎的研究は十分とはいえない.
本稿では運動によるエネルギー需要と摂取栄養とに関する基礎的事項について述べる.リハビリテーション領域の医療に従事する方々にとって,多少とも参考になれば幸いである.
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