特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅰ.食道癌治療のプロトコール
(2)富山医科薬科大学第2外科
坂本 隆
1
,
清水 哲朗
1
,
田内 克典
1
,
黒木 嘉人
1
,
田沢 賢次
1
,
藤巻 雅夫
1
Takashi SAKAMOTO
1
1富山医科薬科大学第2外科
pp.13-19
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901665
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食道癌は現在なお,進行癌の状態で発見される症例が多く,そのような症例では、手術を含め各種の治療法を駆使しても治療成績は不良である1).一方,最近では,食道癌high riskグループの認識や早期発見のための内視鏡診断技術の向上により,汎内視鏡による上部消化管検査の際に粘膜内癌で発見されることも多くなり,内視鏡的粘膜切除により治癒が期待できる症例も増加してきている.
食道癌に対する治療は外科的切除が中心であることは論を待たないが,食道癌は比較的高齢者に多く,定型的手術は通常,頸部,胸部,腹部の3領域にわたり侵襲が大きいので,患者の耐術可能性についても正確な判断が必要である.
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