書評
土屋和夫 監修 臨床歩行分析懇談会 編 臨床歩行分析入門
伊藤 利之
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.505
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106300
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本書の「歩行分析の歴史」によれば,科学的な手段を用いて人間の歩行分析を始めたのは19世紀末からということである.しかし,それが生体力学の立場から本格的に研究開発されるようになったのは20世紀半ばで,我が国においては1938年に渡辺氏によって行われた研究が最初だそうである.
我が国のリハビリテーション分野における歩行分析研究は,最近10年間に目を見張るほどの進展があり,多くの研究報告が行われるようになった.しかも,歩行分析システムとして次第に定着しつつあり,今や機能訓練を行う際の歩行能力の評価として臨床応用されるに至っている.本書はこのようなとき出版された最初の単行本であり,まさに時宜を得たものといえよう.
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