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特集 老年期痴呆とリハビリテーション
老年痴呆の評価スケール
Rating Scales for Dementia in Old Age.
大塚 俊男
1
Toshio Otsuka
1
1国立精神・神経センター精神保健研究所老人精神保健部
1National Institute of Mental Health, NCNP
キーワード:
老年期痴呆
,
痴呆の評価スケール
Keyword:
老年期痴呆
,
痴呆の評価スケール
pp.93-100
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106210
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はじめに
老年期痴呆の患者が著しく増加している中で,痴呆の診断とともに痴呆の鑑別やその程度を正しく評価することは,痴呆患者の早期特見,治療やリハビリテーションの効果判定やケアの上から大切なことであり,これまで欧米およびわが国で多くの簡易な痴呆の評価法が開発されている1~4).
わが国では長谷川式簡易知能評価スケールが実施方法や判定も簡便であり,最も多く普及している.その他,代表的なものとして老人知能の臨床的判定基準,国立精研式痴呆スクリーニング・テスト,N式精神機能検査が開発されている.欧米のものの中ではMiniMental State,臨床痴呆評価スケール(CDR),GBSスケールなどが,わが国では臨床や研究の場でよく用いられている.
そこで,これら代表的な評価法について簡単に紹介する.ただし,これらの評価法は被検者のおおよその痴呆の程度を知ることはできても,これだけで痴呆を診断することはできないことを認識した上で,目的に応じて評価法を選び使用することが望ましい.
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