Japanese
English
講座 老化と心身機能
2.老化の疫学―久山町研究より
Geriatrics: The Hisayama Study.
加藤 功
1
,
藤島 正敏
1
Isao Kato
1
,
Masatoshi Fujishima
1
1九州大学医学部第2内科
1Second Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Kyushu University
キーワード:
老年病
,
脳卒中
,
虚血性心臓病
,
老年期痴呆
,
前向きコホート研究
Keyword:
老年病
,
脳卒中
,
虚血性心臓病
,
老年期痴呆
,
前向きコホート研究
pp.753-758
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108727
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はじめに
老化は,狭義には成熟期後の衰退期に起こる生体のホメオスターシスの崩壊の過程を指すが,広義には誕生から死亡するまでの全経過を示す1).前者は老衰,後者は加齢・老齢化と表現される.
老化現象は,加齢に伴って誰にでもみられるが(生理的老化),遺伝的要因や環境因子の影響により促進される(病的老化).しかし,現実にはこの両者を区別して取り扱うことは困難である.そこで本稿では,老化の指標として動脈硬化性疾患と老年期痴呆を取り上げ,福岡県久山町における最近の疫学調査成績に基づいて,その頻度と促進因子(危険因子)を検討し,その予防対策に触れる.
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