Japanese
English
特集 リハビリテーション医療と情報処理
リハビリテーションにおけるチーム医療とチャートシステム
Team Approach and Chart System in Rehabilitation Medicine.
木村 彰男
1
,
千野 直一
2
,
江端 広樹
1
,
椿原 彰夫
2
Akio Kimura
1
,
Naoichi Chino
2
,
Hiroki Ebata
1
,
Akio Tsubahara
2
1慶応義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
2慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
1Keio University Tsukigase Rehabilitation Center.
2Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine.
キーワード:
チーム医療
,
チャートシステム
,
POMR
,
脳卒中サマリー
Keyword:
チーム医療
,
チャートシステム
,
POMR
,
脳卒中サマリー
pp.101-108
発行日 1989年2月10日
Published Date 1989/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106002
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はじめに
リハビリテーション(以下リハビリと略す)医療において,その成否はチーム・アプローチを如何に円滑に進めることができるかどうかにかかっている,といっても過言ではない.実際,リハビリ医療の現場にはPT・OTをはじめとして各種の専門職が参加しており,医師・看護婦を中心とする従来の医学では考えられなかった形で医療が展開されている.
このように複数の専門職がチームを構成して一つの目標を目指す場合,お互いの有効な役割分担が大切で,そのためには何といっても適切な情報交換が不可欠となる,定期的なカンファレンス・問題点中心のカルテなど,各施設や病院でチーム内の情報交換のための様々な試みがなされていることと思われるが,今回は我々が用いているカルテシステムおよび脳卒中患者に対するチャートシステムを紹介しながら,リハビリ・チームをより有効に機能させる情報収集並びにその処理の方法について検討してみたい.
ところでリハビリ・チームについて考える時に,「リハビリ専門医が何をするべきか」という問題が最近しばしば話題にされる.チームにおける各々の役割がはっきりしていれば,別段悩むことでもないと思われるが,リハビリの処方などに関して各種の問題が生じているようなケースも時折耳にする.丁度良い機会なので,リハビリ・チームにおけるチャートシステムを考えると同時に,チームのあり方・チーム内におけるリハビリ専門医の役割についても言及したい.
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