Japanese
English
研究と報告
脳血管障害のリハビリテーションにおけるADL評価―Barthel indexを用いて
ADL Assesstment in Stroke Rehabilitation by Using the Barthel Index.
正門 由久
1
,
永田 雅章
1
,
野田 幸男
1
,
里宇 明元
1
,
岡島 康友
1
,
才藤 栄一
1
,
峯尾 喜好
1
,
高山 昌子
1
,
園田 茂
1
,
高橋 秀寿
1
,
椿原 彰夫
1
,
木村 彰男
1
,
千野 直一
1
Yoshihisa Masakado
1
,
Masaaki Nagata
1
,
Yukio Noda
1
,
Meigen Liu
1
,
Yasutomo Okajima
1
,
Eiichi Saitoh
1
,
Kiyoshi Mineo
1
,
Masako Takayama
1
,
Shigeru Sonoda
1
,
Hidetoshi Takahashi
1
,
Akio Tsubahara
1
,
Akio Kimura
1
,
Naoichi Chino
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, keio University School of Medicine.
キーワード:
脳血管障害
,
リハビリテーション
,
Barthel index
Keyword:
脳血管障害
,
リハビリテーション
,
Barthel index
pp.689-694
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106121
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はじめに
リハビリテーションにおいてADLの自立は重要なテーマであり,そのために多くの訓練時間が費やされている.脳血管障害のリハビリテーションにおいては,これが比較的高齢者に発症することから,職業復帰というよりは,円満な家庭復帰がゴールである場合が多く,特にADLの自立は重要である.
一方,ADLの評価法としてはいろいろなスケールが用いられているが,その中でもBarthel indexは特に脳血管障害のリハビリテーションにおける有用な評価法であり1),これに対する研究は過去にGrangerらによって精力的に行われた2,3).本邦でも1979年,千野らによりBarthel indexを用いて,日米両国の脳卒中患者の予後調査4)を開始したが,生活習慣,環境などの違いはADLに大きく影響するため,GrangerらのBarthel indexによるADL評価の結果をそのまま我が国でのADLの指標とすることは必ずしも適当でないと考えるに至った.
そこで今回,我々はBarthel indexを用いて脳血管障害患者のADL評価を行い,ADLの項目別自立度およびBarthel index総得点(Barthel score)のもつ意味について詳細に検討し,興味ある結果が得られたので,若干の考察とともに報告する.
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