やさしい目で きびしい目で・93
視覚障害リハビリテーション
内田 まり子
1
1日本盲導犬協会仙台訓練センター
pp.1739
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101937
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私は現在,視覚障害リハビリテーション(以下,視覚障害リハ)ワーカー(視覚障害生活訓練指導員)として財団法人日本盲導犬協会仙台訓練センターに勤務しています。当センターでは,盲導犬育成貸与事業および東北地域での視覚障害リハ事業を展開しています。
視覚障害リハとは,大まかにいえば,見えない,あるいは見えにくいことによって生じた日常生活の困難を,他の手段を使って解決しようという訓練です。日常生活全般にかかわる訓練ですから,その内容は多岐に渡ります。机に置いた物を効率よく,さりげなく探す方法や,コーヒーに砂糖をこぼさずに入れる方法,安全な包丁操作,調理方法などもあります。操作ボタンが平らな家電製品には,凹凸のあるシールを貼るだけで,見えなくても一人で操作できます。音声で画面を読みあげるパソコン,携帯電話もあります。文字データをバーコード化して読み取る道具もあります。白杖を利用することで,転落や衝突を防いで,安全に歩行できます。また盲導犬との歩行も,視覚障害リハの1つです。
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