Japanese
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特集 痙縮と固縮
痙縮と固縮の定義および神経病態生理
Neurophysiological Aspects of Spasticity and Rigidity.
島村 宗夫
1
Muneo Shimamura
1
1東京都神経科学総合研究所
1Tokyo Metoropolitan Institute for Neuro-Sciences.
キーワード:
痙縮
,
固縮
,
筋トーヌス
Keyword:
痙縮
,
固縮
,
筋トーヌス
pp.323-327
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105587
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はじめに
筋肉が硬くなった状態を臨床的には筋トーヌスの亢進と呼んでいる.これには二つの型があり,常につっぱったような状態が続く場合と,他動的に動かしてやった直後のみに抵抗を感ずる場合とがある.前者を固縮rigidity後者を痙縮spasticityと呼んでいる.実際には両者の性質をもった状態が多くrigido-spasticityを呼ばれている.
筋トーヌスの亢進がどのような神経機序によるか必ずしも明らかになっているわけではないが,筋に含まれる固有反射系proprioceptive reflexつまり伸張反射弓stretch reflexが最も関係があるとみられている.そこで本稿では先ず筋トーヌス亢進について概要を述べ,伸張反射との関わり,さらに実験動物における除脳固縮との類似性などについてふれたいと思う.
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