Japanese
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研究と報告
不動性筋萎縮に対する振動刺激の効果
Effect of Vibration on Muscle Atrophy due to Limb Immobilization.
染矢 富士子
1
,
立野 勝彦
2
Fujiko Someya
1
,
Katsuhiko Tachino
2
1金沢大学医学部整形外科
2金沢大学医療技術短期大学部
1Department of Orthopaedic Surgery, Kanazawa University.
2School of Allied Medical Professions, Kanazawa University.
キーワード:
不動性筋萎縮
,
筋肉刺激
Keyword:
不動性筋萎縮
,
筋肉刺激
pp.277-281
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105575
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はじめに
不動性筋萎縮に対する研究は古くから行われてきており1~12),さらにその筋萎縮や筋力低下に対する予防法からのアプローチも種々みられる13,14).また短縮位固定ではより強い筋萎縮がみられ,伸張位固定では筋萎縮が少ないかまたは筋肥大がみられることが諸家により報告されている1~6).しかし,依然不動性筋萎縮の機序に対する明確な説明はなく,未だ予測の域を出ていない.とりあえず,筋萎縮防止に対しこれまで試みられた方法として筋肉の等尺運動,電気刺激があり,どちらもある程度は効果があることが知られている13,14).一方,筋肉を物理的に他動的に運動させる方法もあり,これを坐骨神経を脱神経した家兎の下肢に施行すると,前脛骨筋の筋萎縮が少なかったという報告がある15).そこで,物理的な他動運動は不動性筋萎縮にも有用ではないかと想像された.
今回,周期性を持った筋肉への他動運動として振動刺激をギプス固定したラットのアキレス腱に3週間加え,ヒラメ筋と腓腹筋について検索した.
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